プログラミング学習を始める時のおすすめ方法 2020年版

プログラミングを始める場合、書籍に頼るかスクールに通うしか方法がなかった時代から、今やネット上に無料で良質な資料が溢れていて、YouTubeや動画講座、遠隔のスクールなど、選択肢が非常に多くなっています。

ここでは、プログラミングを始めたいと思ったときのおすすめの学習方法について紹介しましょう。

知識ゼロなら、スクールに通わずに独学で学ぼう

プログラミングを学ぶ場合、スクールに通うべきか独学をするべきかでまずは悩むところでしょう。スクールに通えば、短い期間で手っ取り早く学ぶことができそうに思います。

しかし、個人的にはスクールに通うのは「自分の問題点がはっきりしていて」「それを解決するためにスクールを活用することができる」くらいの知識を持ってからでないと、通わない方が良いと思います。

なぜなら、スクールは個別指導とかでなければ集団で学習をします。そして、この集団の「丁度中間くらい」の知識量、理解力でなければ、スクールの授業についていけなくなります。もし逆に自分の理解力が高い場合は物足りなくなります。スクールで満足できる人の数というのは、あまり多くないのです。

そしてスクールは、この「落ちこぼれた人」または「物足りない人」が支払っている学費で成り立っています。もし自分の学費がこのどちらかになってしまった場合、かなり無駄の多い投資になります。まずは独学で初めてみて、先の通り「これ以上は独学では学びきれない」という問題点に当たるまでは学習を進めていくと良いでしょう。

最初は体験型がおすすめ

プログラミングをするのが本当に初めての場合、体験型の学習コンテンツがおすすめです。最も有名なのは Progateでしょう。

このような学習コンテンツの場合、スライドや動画を見ながら実際に画面上にプログラミングコードを打ち込んで学ぶことができます。この後紹介する、動画の講座や書籍などでも、自分で操作をして確認ができますが、次のようなデメリットがあります。

  • 環境を整えるまでに時間がかかる
  • 自分の環境が、微妙に学習コンテンツの内容と違って、うまく動かない
  • スペルミスなどをしたときに、指摘してくれる人がいないため間違いが見つけられない

これらで学習が詰まってしまうと、スムーズに学習できません。その点、Progateなどはウェブブラウザーだけで簡単に学習を始められて、間違いもその場で指摘してもらえるので楽しく学習を進められます。

とにかく初級編をどんどん進めよう

Progate等で学習を進める場合、自分でかなり目的がはっきりしている場合以外は、初級編のコンテンツを端から全部やってみましょう。「自分は、JavaScriptをやるつもりだったが、案外 Rubyが面白そう」など、思わぬ発見があったりします。また、さまざまな言語を触っておくのは後になって、かなり役に立ちます。

いきなり1つのものを深く進めるよりも、まずは全体的に表面を触っていくと良いでしょう。そして、興味のある言語を見つけると良いでしょう。

Progateを何周もするのは意味がない

Twitter等でよく「Progate3周目完了」などと報告されている方がいますが、個人的には Progateを何周もするのはあまり意味がある学習とは思えません。「作業」として面白いのは確かですが、2周目以降で学べることと言うのはそれほど多くなく、また「定着させる」という意味でも、Progateレベルの知識はそれをしなくても自然と定着する知識レベルなので、ここでそれを定着させなくても、次のステップに進んだ方がより効率的に学習を進めることができます。

動画講座は聞き流しながら、コードは全部打ち込む

次におすすめなのは、Udemy等の動画講座を利用することです。なお、同じ動画講座でも最初は YouTube等の無料のコンテンツはおすすめしません。

とはいえ、必ずしも Udemyが良くて YouTubeがダメというわけではありませんが、YouTubeの場合は玉石混淆で良いコンテンツを自分で選ばなければなりません。その「眼力」が身に付くまでは、Udemyで「売れている講座」「レビューが良い講座」など、ある程度市場で揉まれた良質コンテンツを利用すると良いでしょう。

動画講座のポイントは「聞き流す」事です。動画講座で講師が話している内容をすべて理解しようとしても、おそらく1回では理解しきれません。最初は理解できない部分があっても、それほど問題はないので話は聞き流していきましょう。

ただし、画面に出てくるサンプルプログラムは必ずすべて打ち込んでいきましょう。もしここで、動画講義のおまけなどで動作するプログラムが配布されていても、それを使ってはいけません。絶対に自分で全部打ち込むことです。

プログラミング言語は、スポーツと似ていて「体に覚え込ませする」ことをしないと、いつまでたってもスムーズにプログラミングできません。これだけは必ず行いましょう。

動画講義は書籍とセットで

動画講義か書籍で学ぶかというのも、独学で悩ましいポイントだと思いますが、筆者はこれは「両方」をおすすめします。つまり、動画講義を使いながら、書籍も購入すると良いでしょう。

動画講義の場合、最初から通して学ぶのには非常に学びやすいのですが、後になって「さっきのアレが分からなくなった」などの場合、戻ったり進んだりするのが非常に面倒です。説明も後から再度聞き直す等は難しく、参照性は悪いと言えます。そこでこれを書籍で補完しましょう。

書籍も「読む」必要はありません。必要なのは目次くらいと割り切っても良いでしょう。手元に置いておいて、動画講義で分からない部分がでてきたら、その部分だけ書籍で復習をしながら進めていきましょう。

もちろん、動画講義が終わった後で書籍を通して読んでも良いでしょう。理解が早いはずです。

キーボードの練習を毎日しよう

プログラミングの学習の際、キーボードを打ち込むのが遅かったり、正確に打ち込めないと学習がスムーズに進められません。これは、サッカーをやりたいのにルールの勉強ばっかりしているわりに、ボールがまっすぐ飛ばないとかフィールドの橋まで走れないといったのと同じで、そもそもの基礎練習が不足しています。

サッカー選手が毎日ランニングやリフティングをするように、プログラマーもキーボードの練習を毎日行ないましょう。キーボードの練習は、e-typingがおすすめです。

キータイピングの練習をするときは、次のことを意識しましょう。

  • 速さよりも正確さをまずは重視
  • 正しいホームポジションから、正しいフォームですべての指を使ってタイピング
  • プログラミングでは記号もよく使うので、これらの位置もしっかり把握

基礎練習や基本練習などからスタートして、正確に、素早く打ち込めるようになりましょう。

まとめ

  • スクールは自分に必要な知識が明確になってから
  • 独学の最初は体験型で広い分野を体験
  • 今は動画講義がおすすめ。ただし書籍もセットで
  • 書籍は3冊「簡単・難しい・リファレンス」
  • キータイピングの練習が重要

プログラミングは、PCさえあれば無料のエディター、無料の環境で数千円の投資から学習を始めることができる上に、しっかりマスターすれば一生食べていける分野です。諦めそうになるときはあると思いますが、そんな時は私が主催している Slackコミュニティなどもうまく使って、是非くじけないように励まし合っていきましょう。