この動画はメンバー限定動画です

全ての講座が
月額990円で学び放題

講座の情報を見る

TypeScript入門定数を使おう

記事を共有:

  • X
  • Pocket
  • クリップボードにコピー

前のレッスンでで税率を途中で変更しました。しかし、変数の内容を途中で変更できるという特長は、便利な半面、危険な場合もあります。

変更したことを忘れて元に戻さなかったり、「元の値だと思い込んで」変数を使ってみたら、内容が変わってしまっていたりすると計算を間違えてしまいます。

そこで、「途中で変更するのを防ぐ」ということができます。それが「定数」です。「tax2.ts」などのファイルで次のようなプログラムを作成しましょう。

const tax: number = 1.1; // 消費税を10%とする

console.log(500 * tax);
console.log(1000 * tax);

1行目の宣言が「let」から「const」に変化しました。この時点では、プログラムは正しく動作します。

内容を途中で書き換えよう

では、先の例と同じように税率を途中で変えてみましょう。次のように変更します。

const tax: number = 1.1; // 消費税を10%とする
console.log(500 * tax);

tax = 1.08; // 消費税を8%に変更する
console.log(1000 * tax);

すると、「tax」に赤い波線が引かれます。ここにカーソルを近づけると、「定数であるため、’tax’ に代入することはできません。」と表示されました。

このまま、実行もしてみましょう。すると、次のようなエラーメッセージが表示されて、やはり実行ができません。

TypeError: Assignment to constant variable.
(定数には値を代入できません)

定数は、一度宣言をするとそれ以降内容を書き換えることができなくなります。これによって、その内容を安心して利用することができるようになります。

今回のような消費税率などの場合は、一度決まった税率があったら、プログラムの途中でそれが書き換わってしまうことは考えにくいです。そのため、ここでは定数を利用するのが適切です。

もし、複数の税率(軽減税率)などがある場合には、もう1つ定数を宣言するのが適切と言えるでしょう。

途中で書き換えられる変数と、一度宣言したら書き換えられない定数はこのように使い分けて利用されます。どちらも覚えておきましょう。

varという変数宣言

JavaScriptにはもう1つ「var」という変数の宣言方法があります。これは、「let」や「const」が導入される前のJavaScriptで使われていた変数宣言の方法で、現在はあまり使われる機会はありません。必要になるまでは、使わなくて良いでしょう。

前のレッスン 次のレッスン