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続いて、「消費税を求める」というプログラムを作成してみましょう。「tax.ts」というファイルを作成します。
例えば、500円の商品に10%の消費税を加えたい場合、1.1をかけると求めることができます。次のように記述しましょう。
console.log(500 * 1.1); // 550
実行すると、「550」という計算結果を求められます。
続いて、1000円の商品も計算してみましょう。
console.log(500 * 1.1);
console.log(1000 * 1.1);
550と1100と表示され、複数の商品の税込金額を求めることができました。
しかし、例えばこの時消費税が15%に改定された場合、現状それぞれに「1.1」と書かれている場所をすべて書き換えなければなりません。それでは面倒ですし、書き換え忘れてしまうかも知れません。そこで、使えるのが「変数」や「定数」と呼ばれるしくみです。
プログラムの先頭に、次のように書き加えましょう。
let tax : number = 1.1;
これで「tax」という名前の変数が準備されました。こうすることで、計算式の中で「1.1」と書く代わりに「tax」と書くことができます。次のように書き換えましょう。
let tax: number = 1.1;
console.log(500 * tax); // 550
console.log(1000 * tax); // 1100
これを実行しても、同じ結果が得られます。ただしこの場合、もし消費税が15%になった場合でも最初の行だけ書き換えれば、全体の計算式が変わります。
let tax: number = 1.15;
console.log(500 * tax); // 575
console.log(1000 * tax); // 1150
変数は、次のようにして準備します。
let 変数名: データ型 = 代入する値;
「データ型」については後述します。「=」の記号で変数名と値を結ぶことで、変数の内容を変更することができます。これを「代入」と言います。
消費税を途中で変更しよう
例えば、ある商品だけ税率が違う場合も考えられます。そんな時は、変数の内容を変えることもできます。ここでは、1000円の商品の税率が8%(1.08)だったとしましょう。次のようになります。
let tax = 1.15; // 消費税を15%とする
console.log(500 * tax); // 575
tax = 1.08; // 消費税を8%に変更する
console.log(1000 * tax); // 1080
すると、それぞれの税率が変わっていることが分かります。次の行に注目しましょう。
tax = 1.08;
ここで、変数に再び値を代入しています。ただし先頭に「let」がないことに気をつけましょう。「let」は、初めて出てくる変数にだけ必要な記述で、これを「変数宣言」といいます。
変数に代入していることは変わりませんが、「let」とか「: number」といった記述が省略されています。一度宣言した変数には、何度でも値を代入することができます。その変化した値を同じ変数の名前で使うことができるのです。
こうして、必要に応じて変数の内容を変化させながら再利用することで、効率よくプログラムを作成することができます。