ざっくり学ぶ、情報セキュリティマネジメント #9-3

バックアップ

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ハードウェアなどは故障をしても、代替機に切り替えればシステムを稼働させることはできますが、データはなにもせずに壊れてしまうと、企業に壊滅的なダメージを与えることになるため、バックアップをすることが非常に重要です。

なお、バックアップを元にシステムを復旧させる作業を「リストア」と言います。

バックアップ計画

バックアップを取る場合、次のような観点でバックアップ頻度などを検討する必要があります。

範囲

すべてのデータを常にバックアップするのが確実ですが、データ量が増えたりすると現実的ではなくなります。データの追加・更新の頻度などと合わせて検討する必要があります。

頻度・取得方法

これも、頻繁なほど安全性は高まりますが、すべてのデータを毎回取得するのは大変なため、差分バックアップと全体バックアップを組み合わせるなどを検討します。

許容時間

バックアップ作業中は、システムに負荷がかかる場合があるため、いつバックアップを取得するかなども検討する必要があります。

世代管理

過去のバックアップデータは記憶容量を圧迫していってしまうため、何世代文のバックアップデータが必要かを見極める必要があります。

保管場所

システム内のバックアップは、ハードウェアの故障や災害などには対応ができないため、遠隔地へのバックアップデータの位相なども検討する必要があります。

バックアップ方法

バックアップの方法には、全体バックアップ(フルバックアップ)と、差分バックアップ、増分バックアップがあります。

フルバックアップ

フルバックアップは、そのデータさえあればシステムを復旧することができますが、バックアップに時間がかかる上、大容量の保存容量が必要になります。

差分バックアップ

直前のフルバックアップとの「差分」のみをバックアップするという方法です。 リストアをするには、直前のフルバックアップと直前の差分バックアップを組み合わせて復旧します。 フルバックアップの頻度が低い場合は、差分が増えていってしまうためバランスが必要です

増分バックアップ

前日との差分だけをバックアップする方法です。バックアップは最も手軽ですが、リストアをする場合はフルバックアップに加えて、その日からすべての日の増分バックアップを順番にシステムに適用しなければならないため、リストアの手間は非常にかかります。

バックアップデータの破棄

バックアップデータは保管期限を定め、期限を過ぎたらメディアを再利用して新しいバックアップを取得したり、メディア自体を破棄する必要があります。この際、顧客データなどの機密データが含まれている場合は、メディアを破棄する際も厳重に管理をして破棄をする必要があります。

参考書籍
令和06年 情報セキュリティマネジメント 合格教本

岡嶋 裕史 (著) / 技術評論社 / 1,980円〜

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